「仕事」と「社会」がつながることで
働く意義を取り戻す
そして、「仕事」と「社会」とがつながっている状態とは、こんなイメージだ。
・目の前の仕事が誰かの「ありがとう」につながっていることを具体的に想像できる
・今取り組んでいる仕事の成果が、自分の子どもや孫にも必ず役立つと思えている
この両方のつながりが実現できていて、「自分」「仕事」「社会」という3つの結び付きを、働く人がしっかりと意識できている状態での働き方。そんな働き方のことを、本書では「志事」と呼ぶことにしたい。
仕事が志事になることで、目の前の仕事の何が変わるのか。
働く人たちは「働く意義」を取り戻し、自分の今の仕事に対してやりがいを感じられるようになる。毎日の仕事が楽しくなり、会社で働くことがワクワクすることに変わっていく。
そして、働く人たちが元気になることで、組織の中には活力がよみがえり、企業のあらゆる力が高まっていく。さらには、そうした個人と組織とが増えることで、社会全体にも前向きさが生まれていくのだ。
これからたくさんの課題を乗り越えていかなければいけない現在の日本社会にとって、志事をする人が増えることは、とてつもなく大きな意義があることだと僕は思う。