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部下がやる気を“失う”目標設定とは?

この連載の第1回はコチラ

前回の人気記事、第22回、『部下のやる気がダウン!
「過去の指摘」はやってはいけない』を読むならコチラ

さて、今回は目標設定の伝え方のコツをご紹介しましょう。
ビジネスの世界では目標を設定することは必須です。
今月の部署の売り上げ目標から、個人の目標まで設定しないと業績も挙げられません。
しかし、その目標設定が部下のやる気を失わせているとしたら?
そんな目標は設定するだけでマイナスになってしまいます。

では、部下がやる気を失う目標設定とはどういうものなのでしょうか?

まずは、何のために目標設定をする必要があるのか理解をしておきましょう。
目標設定は、数字の設定をするのが目的ではありません。
本来は、組織や個人の目指す姿を明確にするものです。
あくまでも数字の目標は、その目指す姿を達成する上での一つの指標であるべきです。

そもそも目指す姿は、ワクワクするものでなくてはいけませんし、目指す姿とあるように、組織や個人が、その姿を「目指したい!」と思うものでないといけません。

かつて、手塚治虫さんが「鉄腕アトム」で未来の目指す姿を描き、その世界に国民がワクワクしました。今開発されているロボットも開発者は、「鉄腕アトムを目指している」と語っています。
また、実際に手塚治虫さんが描いた世界が一つ一つ実現しています。

SFの父とされるジュール・ヴェルヌは、「人が想像できることは、必ず実現できる」と語っています。裏を返せば、人が想像できないものは実現しないということです。

だからこそ、目指す姿をしっかり描かないと、実現しようが無いということです。

話を戻します。
部下のやる気を失う目標設定とは、部下にどんな姿になってほしいのかが全く見えない、単なる会社都合、上司都合の目標設定です。


「来月に部署の数字目標である5000万円を達成するには、君には1000万円の予算達成が必須だ!」

こんな目標設定をしていませんか?
会社都合の数字の押し付けや、その数字の意味や意義が全く伝わらないばかりでなく、個人としては何を目指して、どんな姿になれば良いのか全く分かりません。