人を動かすには「15秒で伝える」ことを心がける!
元人気DJ、さらに不動産会社でのトップ営業やベンチャー企業で取締役営業本部長を経験、そして、現在はトップ講師プロデューサーとして、延べ2万人を指導している話し方のプロが教える新刊、『相手のキャラを見きわめて15秒で伝える!』。
この著書の発売を記念して、研修などで教えているノウハウや、すぐに使えるワザをご紹介します! 営業職はもちろん、部下や上司とのコミュニケーションで悩んでいる人は必見です。
報告の無い部下への接し方
この連載の第1回はコチラから!
第11回は、部下に「ダメ出し」ができない上司が、どのように指示をしたらよいか、ということをご紹介しました。
また第12回では、会議で積極的に参加してもらうための伝え方と、部下への接し方について書きましたが、今回も同じように、いまどきの部下との接し方をご紹介しましょう。
最近の新人の傾向として、“失敗を恐れる”“自分のプライドを傷付けたくない“”否定されたくない”という特徴があります。
ただし、「今の若手はだめだなぁー」と言ったところで始まりません。
なぜなら、私は1973年生まれですが、そのころ流行った言葉として「新人類」というものがあります。
当時、私たちが社会に出て働き始め「今の若手は何考えているんだかさっぱり分からない!」
→「新人類」と呼ばれて、先輩方から揶揄されていたのです。
そんな世代だった私たちも、今の新人を見て「何考えているんだか、わからない」と思う……。これは、未来永劫続く話だと思いますが、時代背景や流れもあり、その違いをとやかく言っても仕方がありません。
では、どうするか?
そんな時代の変化、若手のタイプの変化にも我々が付いていかなくてはいけません。
そうでないと、「〇〇さんの考え方は古いんですよ!」と言われてしまいます。
では、今の若手がなぜ報告をしない、または嫌がるのかの深層を探っていきましょう。研修をしていて、よくある心理は下記の3つです。
『失敗を恐れる』→報告をすることで自分の間違いを指摘されるのを恐れています。やり方が違うとか、プロセスの部分での間違いを指摘されたくありません。
「結果が合っていればよいでしょ?」という考え方がベースにあり、特に進捗報告はしたくない、そして、結果だけ示せば良いという考えになり、報告がおろそかになります。
『自分のプライドを傷付けたくない』→できない自分を認めたくないというのも理由のひとつになります。「こんなことも分からないのか?」「なぜできないんだ?」「何も知らないなぁ」と言った自分のプライドを傷付ける言葉を避けようとします。特に学生時代まで優秀な人ほど、周囲から叱られる経験が少なく、常に優秀な自分でいようとします。その結果、プライドが傷付けられるのを恐れて報告をしなくなります。