人生、何がおこるかわかりません。順調にいくこともあれば、逆風にさらされることもあります。経済状況が混とんしている今、お金こそが命綱です。そんな大切な命綱ですが、あなたと伴侶の二人を支えるだけの強度はありますか。なにかのための備えは日頃からきちんとやっていく必要があります。急に慌てても間に合わないので、元気な今のうちから少しずつ準備を始めていきましょう。
そこで、ご夫婦や子ども向けにお金の教育活動をしているお金のソムリエ協会会長による新刊『夫婦1年目のお金の教科書 夫婦生活はお金の相性で決まる!』から、夫婦1年目がよくモメるテーマから生まれた疑問を基に、新婚さんはもちろん、結婚を控えているカップルから熟年夫婦に至るまで、お金が増えて貯まる最高の家計術を42項目にわたって紹介していきます。

株の信用取引で大損しても、夫婦の力があれば大丈夫!

・なぜ、お金が「足りない」のか?
・なぜ、お金が「貯まらない」のか?
・なぜ、お金で「不安に思う」のか?

 結婚した途端に、子どもの教育や老後、マイホームなど、お金の悩みがいきなり増え始めるものです。

 タイトルこそ『夫婦1年目のお金の教科書』ですが、熟年夫婦にも、これから結婚するカップルにも役立つ内容です。なぜなら、夫婦生活はお金の相性で決まるからです。

 恋はあっという間に冷めますが、夫婦生活は50年にも及びます。なぜそんなにも長い間、一緒に暮らせるのか。それは夫婦にお金という最強の絆があるからです。

 恋人には「心の絆」と「体の絆」の2つしかありませんが、夫婦には「お金の絆」が加わります。恋人と夫婦との決定的な違いは「お金」なのです。

 だから離婚の原因もお金です。裕福な家庭ほど離婚しません。アメリカ人は2組に1組が離婚しますが、億万長者の92%は離婚経験がありません。

 日本人は3組に1組が離婚しますが、離婚率は年収300万円以下が42.9%、500万円以下が31.7%なのに対して、1000万円以上は1.6%だそうです。

 では、お金さえあればいいのかというと、そうではありません。お金がないからと、嘆く必要もありません。なぜ、そう言い切れるのかというと、私にはお金で天国と地獄を見てきた過去があるからです。

 私はもともとメガバンクの銀行員でした。25年以上にわたって顧客の資産運用や融資をサポート。住宅ローンやアパートローンから始まって、数百億円規模のプロジェクトに至るまで、数千件の融資案件に関与。本部では投資商品やローンの企画・推進にも携わり、全国の支店長を指揮・指導してきました。

 ここまでは表向きの顔です。じつはこの陰に、当時は誰にも言えなかった裏の顔がありました。私はFXと株の信用取引で大損し、数千万円の借金を抱えて破産寸前までいった銀行員だったのです。

 そんな私ですが、熟年夫婦となった今でも新婚並みにラブラブです。なぜ、夫婦円満でいられるのか。それは、「お金の正体」に気づくことができたからです。そして何よりも、そんな私を見捨てずにサポートしてくれた妻のおかげです。妻のおかげで私は、「夫婦の正体」にも気づくことができました。