お金について話し合うかどうかで
貯蓄率が10%も異なる!

お金について話し合わない夫婦お金についてよく話し合う夫婦の方が、そうでない夫婦より貯蓄率が10%高いそうです Photo:PIXTA

 先日、朝のテレビ番組に専門家ゲストとして呼ばれ、スタジオ出演した。テーマは「家計の危機をどう乗り越える?」。

 コーナーは「夫婦でお金の話をしないとピンチに陥りやすい」という仮説をもとに構成されていた。

 冒頭でアナウンサーが、あるアンケートの結果を伝える。

「月収のうち、貯蓄に回す割合は?」

◆お金についてよく話し合う夫婦の貯蓄率は21%
◆ほとんど話し合わない夫婦の貯蓄率は10%

「お金について話し合うかどうかで、これほどの貯蓄率の差になるのですね」とアナウンサーの弁。私は内心、「そうそう、確かに話し合う夫婦のほうが貯まりやすい傾向がある」と思いながら隣で聞いていた。

 次に「お金について話し合う習慣がないためにピンチに陥ったケース」をVTRで紹介する。

 共働きを続けてきたJ子さんは、結婚当初から家計役割分担制。それぞれの収入や分担以外の支出については、夫婦で明らかにしたことはないという。子どもが誕生し、J子さんが担当する食費や子どもの習い事費が徐々に増えてきて、J子さんは貯蓄ができなくなるどころか、クレジットカートのリボ払いに手を出してしまう…。リボ払いの残高は180万円にものぼる。

 これはまさに「共働きあるある」だ。

 多くの場合、リボ払いやカードローンに手を出すまでには至らないが、「子どもができて、妻の家計負担が重くなるが夫に言えず、もやもやを抱え続けた結果、ある日ちょっとしたことをきっかけに大げんかになる」共働きカップルはとても多い。

 番組では「家計の見える化をして、子どもの成長など変化が起こるごとに分担の見直しをしましょう」とアドバイスをし、具体的なやり方を解説した。

 2本目のVTRは、「よくお金の話をするようになって上手くいっている夫婦の事例」。それを受けてスタジオでは「感情論にならずに夫婦でお金の話を建設的にするコツ」を紹介する。