夫婦のお金の不安をこの一冊で解消する!

 本書でお伝えする内容は、とても「ざっくり」しています。お金との付き合い方と夫婦の付き合い方には、共通点がある。それは「ざっくり」した間合いです。お金と仲良く付き合っていく秘訣と、夫婦円満に何十年も連れ添う秘訣は、いずれもざっくりとした適度な距離を保つことなのです。

 幸せな夫婦生活とお金は、このように切っても切り離せません。それくらい大切なことなのに、「夫婦とお金」について掘り下げて語られた「教科書」はこれまでありませんでした。

 確かに、お金の専門家で、かつ夫婦関係の専門家でない限り、おいそれとは語れません。

 そんな教科書をなぜ私が書けるのか。それは私には銀行だけが得する投資商品を全国の支店長と行員に売らせた罪を償うため、セミリタイアしたあと、非営利型一般社団法人「お金のソムリエ協会」を設立したいきさつがあるからです。そして現在、数十名の認定講師の先生と一緒に、ご夫婦や子ども向けにお金の教育活動を始めています。

 本書では、「夫婦のお金編」「家族の住まい編」「貯金・投資編」「老後の備え編」と、夫婦の大きな悩みをざっくりと、4章に分けて紹介します。

 ご主人の言い分、奥さまの言い分、どっちも正しく、どっちも正しくない場合があります。夫婦で意見が分かれることは日常茶飯事。夫婦がよくモメるテーマから生まれた疑問を基に、私がベストなソリューションを42項目にわたって紹介していきます。

 人生の三大出費(教育費・住宅費・老後資金)は、私のざっくり計算で、平均6600万円かかります。数字だけ見ると、ぎょっとしますが、本当に6600万円必要なのか、考えてみてください。これを機に、「お金の正体」を探ってみると、思わぬ発見があると思います。ぜひ、最後まで読んで、お金の正体をつかんでいただきたいと思います。

 伴侶を信頼し、お金を信頼するからこそ、適度な距離をおくことができる。適度な距離があるからリラックスできるし、お互いに疲れない。でも離れすぎないから、お互いのことやお金の状態が何となくわかる。何となくわかるから、互いにサポートできるし、お金の不安を解消することができる。

 夫婦もお金も、心地よい間合いが大切だということ。だから本書もぜひ、肩の力を抜いて、リラックスしながら読み進めてください。