サラリーマンの中にはいくら頑張って働いても収入は増えないし、明るい未来はまったく見えてこないと感じている人が多くいるようです。努力が報われない社会ほど人を失望と不安におとしいれるものはありません。日本人がこんなにも不幸に感じるのは、単に学校でお金の教育をしないからです。コロナ後の社会や資本主義社会を生きる私たちにとって、もはやお金の正しい知識なしでは生きていくことはできません。『サラリーマンを辞めて月100万円で楽しく過ごす 働かないという生き方』の著者が、格差社会を生き抜くための「お金と人生のつくり方」のポイントを解説します。

「金持ち倒産」や「貧乏倒産」になる商売とは?Photo: Adobe Stock

儲からない商売に潜む
貧乏倒産への道

 世の中には儲かる商売と、そうでない商売があります。

「売り上げ=粗利」にほぼ近い商売は儲かる商売だといえます。それに対して、薄利多売な商売は、売り上げは多いのですが、利幅が薄いため忙しい割にはさっぱり儲からないのです。

 とくに商品単価の低いものを売っていると、大量に売らない限り、会社は回っていかないはずです。スーパー業界やコンビニ業界で働く人たちの年収が低いのは、薄利多売だからだといえます。

 コンビニは出店競争が激しく、近所にライバル店ができると、すぐに売り上げが落ちてしまい、気がつくと、いつの間にか店がなくなっています。よく大手コンビニチェーンがオーナー募集をしていますが、オーナーとは名ばかりで、FC本部に雇われて過酷な奴隷労働に従事する、単なる雇われ店長だと思ったほうがいいでしょう。

「売り上げ=粗利」に近いビジネスでも、社長やオーナーのやり方が悪かったり、手腕がないと、貧乏倒産に陥るのは時間の問題です。