入社3年目のこと。40歳をちょっと過ぎるまでに株式投資で生涯賃金2億円を稼ぐことを決意した。でも、投資はまったくの素人だった。そこで、サラリーマンとして忙しく働きながら、株式投資の入門書を買って勉強するところから始めた。最初は短期売買を繰り返して失敗したが、より落ち着いて取引できる中長期投資に方向転換したところ、“勝ちパターン”が見つかった。どんどん資産を増やし、当初の計画前倒しで資産2億円達成!『10万円から始める! 割安成長株で2億円』の著者・弐億貯男が、すべての会社員におすすめの投資スタイルを手取り足取り伝授する。

【弐億貯男の株式投資で2億円】<br />IPO投資で当選確率を上げる方法Photo: Adobe Stock

「IPO 銘柄用の証券口座」を開設しよう

証券会社が引き受けた株式はブックビルディング後、抽選や過去の取引状況などに応じて投資家へ配分されます。

値上がり益が大いに見込めるため、IPOのブックビルディング(個人投資家などの需要積み上げ)への申し込みが殺到するケースが後を絶ちません。

人気が過熱した結果、ブックビルディングをしても100人に1人とか、1000人に1人といった確率でしか当選しない(購入できない)といったケースも出てきています。

そこで、当選確率を上げるための工夫が必要になってきました。

IPOのブックビルディングで当選確率を上げるためには、いつも株式を売買している証券会社とは別の証券会社に、口座を開設することをおすすめします。

「IPO銘柄用の証券口座」を開設しておくということです。

その際、以下の4つのポイントをおさえてください。

1 IPOの引受数の多い証券会社を選ぶ
IPOの引受数が少ない(まったくない)証券会社に口座開設をしても、IPO銘柄は手に入りません。
IPOの主幹事証券会社は、IPOで公募・売り出しされる株式の大半を引き受けるため、主幹事証券会社で証券口座を開設して、IPOの抽選に参加すれば、必然的に当選確率は高くなります。
【弐億貯男の株式投資で2億円】<br />IPO投資で当選確率を上げる方法
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2 個人投資家に有利な株式の配分をしている
証券会社を選ぶ割り振りを抽選で公平に行う証券会社を選ぶようにしましょう。
取引状況によっては、当選確率に差をつける証券会社もあるからです。
3 IPOの引受が多いわりに
口座開設者数が少ない証券会社を選ぶ口座開設者(利用者)の少ない証券会社ほど当選確率が上がります。
そのため、あえて大手の証券会社以外にも口座を開設しておくといいです。
4 主幹事を引き受ける可能性がある証券会社を選ぶ
主幹事証券会社には、「公募増資」と「売り出し」を合わせた公開株式の50%以上が割り当てられるケースが多いです。
そのため、主幹事になることが多い証券会社に口座開設しておくと、当選確率は上がります。

なお、ブックビルディングでは、証券会社に口座開設をしているだけでは抽選の対象になりません。

証券口座にお金を入れておく必要があるのです。

新たなIPOのたびに証券会社間で資金移動するのは、手間もコストもかかりますから、資金的な余裕があれば、IPOのブックビルディング用に開設した口座には、つねに必要になりそうな資金を入れておくと便利です。