今年も真新しいスーツに身を包んだ新入社員が多くの会社にやってくる。あなたの職場に仲間入りするかもしれない今年の新人は、一体どんな若者だろうか。毎年、「新入社員のタイプ」を発表している日本生産性本部『職業のあり方研究会』の岩間夏樹座長に話を聞くと、彼らはイマドキの若者らしい“ある警戒心”を持つために、周囲が指導する際、十分に気を付けるべき点があることがわかった。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 林恭子)

就活日程変更に翻弄されながら
無事内定獲得の「ドローン型」新入社員

――2016年度入社の新入社員は、どのようなタイプなのでしょうか。

新入社員にブラック認定されかねないNG指導今年の新入社員はどんなタイプ?

 今年入社する新入社員は、就職活動日程が後ろ倒しになるという大きな変化に見舞われました。その一方、アベノミクスの影響などによる経済状況の変化も起きました。

 そうした就職活動日程や経済状況などの目まぐるしい変化という強い風にあおられながらも、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地、つまり内定を獲得できた人が多かったことから、今年の新入社員は「ドローン型」と名付けました。

 ドローンは、さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できるものです。内外ともに社会の転換期にあるため、高い場所から世界を広く俯瞰できるドローンのような視点を持ってほしいという思いも込めました。

 一方で、ドローンは夜間飛行禁止、目視外飛行は規制されていることから、ルールを守った運用や使用者の技量も必要になります。要するに、最近の若い社員はブラック企業をすごく警戒していますので、ワークライフバランスへの配慮や適性の見極めるべきという、使用者側へのメッセージも込めました。