また、2014年に広尾学園中で出された問題は「図表・グラフの問題」なので、4のツールを使い「『極端なもの』に着目する」。国際線が極端に少ない北海道、国際線が極端に多い千葉県などを除外し、愛知県を特定する(図表3)。

広尾学園入試問題

「すべての数字を並列に扱うのではなく、極端な値に印を付けておき、そこから推論する癖は大人になってから、ビジネスでも生かせます」

 なお文章で解答を求められる探究型問題においては、問題文と同じ内容を別の言葉で言い換えただけなど、新しい情報が加わっていない解答はNGだということも覚えておきたい。

大学入試やビジネスにも
そのまま通用する

 8つの思考ツールは、中学受験限定のテクニックではない。大学受験やビジネスの場でも使える汎用性の高いスキルだと善方氏は強調する。

 善方氏の教え子は、ある医大の小論文で「君にとって学ぶとはどのような意味を持つか」という出題に、「学ぶ前の自分は感情にとらわれ、主観的で自己中心的な勝手な思い込みに陥っていた。今後も、学ぶことで理性を十分に使えるようになり、物事を分析的に捉え、客観的に人々を説得できるような人間になっていきたい」と記述し合格した。

「まさに、理性と感情という『二元論』の枠組みを自己の成長に重ね合わせた、思考力の賜物による解答です」