津上俊哉 津上工作室代表 つがみ・としや/1957年生まれ、80年東京大学卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省、96年在北京の日本大使館参事官、帰国後北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員を歴任後退官、2004年から12年1月まで、日中専門の投資ファンドの運営に当たる。 現代中国研究、特に中国経済の専門家として知られ、コンサルタント業の傍ら日中双方に向けた評論発表や講演等を行っている。 著書に「中国台頭」(2003年サントリー学芸賞受賞)、「岐路に立つ中国」(2011年)、「中国台頭の終焉」(2013年1月)がある。(いずれも日本経済新聞社刊) 第411回 中国は「7%成長」公約を放棄せよ 迫り来るバランスシート危機 津上俊哉 今年に入って、中国のシャドーバンキングで生まれた「理財商品」の償還事故が2件起きた。借りた金が銀行融資なら大きな問題にはならなかったが、「信託+証券化」の手法で一般投資家に小口販売されるシャドーバンキング融資だったことが騒ぎを大きくした。 2014年2月28日 0:00 第5回 【論点5】日中関係 靖国参拝で2014年日中関係回復は絶望 日本が直面する3つの悪いシナリオ――津上俊哉・津上工作室代表 津上俊哉 2013年12月26日、安倍晋三総理が靖国神社を参拝した。これで2014年も日中関係回復は絶望的となった。最善のシナリオでは「現状維持」だ。一方で、日本は3つの悪いシナリオに直面する。 2014年1月10日 0:00