的場昭弘
先日、岸田新首相が所信表明演説で「新しい資本主義」を提唱するなど、多くの人が資本主義社会の行き詰まりを感じている中、関心が高まっているマルクスの『資本論』。広がる格差やこれからの働き方への不安に対し、『資本論』はそういった問題を深く考えるためのヒントがたくさん書かれています。そこで今回は、経済学博士・的場昭弘さん監修の著書『図解 明日を生きるための「資本論」』(青春出版社)掲載の池上彰さんとの白熱対談「『資本論』が教えてくれる これからの働き方」(後編)を抜粋紹介します。

昨今数々の関連書籍が刊行され、関心が高まっているマルクスの『資本論』。コロナ禍で先行きが見えず、広がる格差やこれからの働き方への不安を抱える人が増えていますが、『資本論』にはそういった問題を深く考えるためのヒントがたくさん書かれています。そこで、経済学博士・的場昭弘さん監修の著書『図解 明日を生きるための「資本論」』(青春出版社)掲載の池上彰さんとの白熱対談「『資本論』が教えてくれる これからの働き方」から2回に分けて抜粋紹介します。

第4回
「ゼロ金利」は、資本主義が、利子の源泉である利潤を得られなくなり、投資が起きなくなった状態、いわば「成長の限界」に近ずいていることを示している。マルクスの「予見」が蘇ったかのようだ。
