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星 良孝
#3
「医学部2校分」に相当する若手医師が、わずか1年で美容医療領域に採用され、美容外科医数は6年間で2.5倍超へと急増した。初期研修直後に専門研修へ進まず美容を選ぶ「直美(ちょくび)」の台頭は、病院勤務医と美容クリニックの圧倒的な待遇格差が背景にある。しかしその本質は、医師を育成せず「捨て駒」のように消費するビジネスモデルと、全国6割超の医療圏で患者数が減少する日本医療そのものの構造的限界だ。「直美」を生み出した待遇、教育、ビジネス、規制のひずみを暴く。

#1
美容医療市場が膨張を続けている。従来の「切る整形」に加え、ヒアルロン酸注射やレーザー治療などの「繰り返し長く続ける非外科的施術」へと重心を移し、外資系ファンドが群がる巨大な投資対象と化した。この「単価×頻度×人数」で稼ぐビジネスモデルの波に乗り、国内で覇権を争うのが、SBCメディカルグループやTCB東京中央美容外科などの「七大クリニック」だ。しかしバブルの裏側では大手チェーンを敬遠し、個別の対応力を売りにする皮膚科・形成外科などの「実力派独立クリニック」を選ぶ消費者も増えている。光り輝く巨大市場の裏に忍び寄るひずみと、変貌する自由診療ビジネスの深層に迫る。

#10
昨年、米国で薬事承認された「アデュカヌマブ」。アルツハイマー型認知症の新薬として、米国では約20年ぶりの承認となった。「認知症を根治できる時代がやって来た」と、患者からの期待は高まる一方だが、専門家や現場からは失望の声の方が多い。現状、症状を抑えるにすぎない上、選択肢の少ない認知症の薬物治療を、今後変えてくれる新薬は登場するのか。

#7
新型コロナウイルス感染症が風邪やインフルエンザと同等扱いになるには、やはり特効薬の開発が必須だ。一時話題となったアビガンは、富士フイルムが開発元だったこともあり期待が高かったが、いまだ特効薬といえるような有効性を示すデータがそろっていない。現在の開発状況、医療現場において使用されている薬剤、今後の見通しについて解説する。
