中村博子
今年2月、オーストラリアのニューサウスウェールズ州ハンターバレーに、定格出力120万キロワットの蓄電施設を建設する計画が発表された。昨年12月に米カリフォルニア州モントレー郡で稼働した、世界最大とされるモスランディングエネルギー貯蔵施設(出力30万キロワット/容量120万キロワット時)の4倍の出力となる。蓄電池の大型化が急速に進み、「世界最大」の記録が短期間で塗り替えられている。

セブン&アイ・ホールディングスと日本電信電話(NTT)は3月31日、太陽光発電による電力供給の新たな仕組みを4月から導入すると発表した。NTT傘下のNTTアノードエナジーが新設する太陽光発電所から、同社子会社の小売電気事業者を介してセブン&アイグループの一部店舗に電力供給する。

菅義偉首相は昨年10月、所信表明演説でグリーン社会の実現に注力する方針を示し、2050年までの「カーボンニュートラル」達成を宣言した。背景には国際的な脱炭素化の潮流がある。カーボンニュートラルをどのように実現するのか。
