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諸富 徹
脱炭素化やウクライナ戦争で日本の電力は価格高騰と需給ひっ迫の「二重の危機」にある。岸田首相は原子力新増設の検討を指示したが、あまりに短期/供給側に偏った古色蒼然たる発想だ。

政府が脱炭素化の資金調達手段として掲げる「GX経済移行債」は、民間のESG投資を呼び込む狙いの新しい国債だが、償還の裏付けに「炭素税」などのカーボンプライシング導入の契機になりそうだ。

住宅や建築物の脱炭素化には省エネ基準を満たす技術を持たない中小工務店もあり課題は多いが、脱炭素化は住宅建築業界がエネルギーシステムを担うサービス産業化の契機になる。政府の後押しが重要だ。

岸田首相は「新しい資本主義」で人への投資を掲げるが、それだけでは経済停滞を解決できない。スウェーデンの「社会的投資国家」を学び、労働者が成長分野に移動できる支援を政府が行うべきだ。
