藤巻健史
現在は少し落ち着いているとはいえ、2022年10月、ついに1ドル150円台にまで円安が進んだドル円相場。経済評論家の藤巻健史氏によれば、今後、加速度的な円安が進む危険性が高く、その引き金を引くのは「外資」なのだという。

2022年10月、ついに1ドル150円台にまで円安が進んだドル円相場。日銀の「利上げ」もあり円高に振れたが、経済評論家の藤巻健史氏は「これらはいわば追い詰められた政府と日銀の悪あがきであり、効果は極めて限定的」という。そして、その象徴ともいうべきが「為替介入」だと指摘する。

円安の原因の一つは「日米の経済格差」。経済評論家の藤巻健史氏はそう主張する。2022年に2カ月にわたってアメリカに滞在した藤巻氏は、その根本的な要因として「自己責任の有無」を挙げる。そして、その象徴がアメリカを代表する観光地「グランドキャニオン」だという。

12月20日に日本銀行が発表した「事実上の利上げ」は世間に驚きをもって受け止められ、ドル円相場は一時、5円も円高に振れた。これは日銀の方向転換ではなく、「最後の悪あがき」だというのが、経済評論家の藤巻健史氏だ。近著『超インフレ時代の「お金の守り方」』で日銀の構造的な問題と、個人の資産防衛について書いた藤巻氏によれば、現在の一時的な円高局面こそが「資産防衛の最後のチャンス」だという。
