ラッセ・レヘトネン
あんな夢さえ見なければ…ユーミンが「松任谷由実」になり女性たちが感じた「裏切り感」とは
1970年代、「自立した女性」の象徴とされたユーミンこと松任谷由実。彼女の楽曲とイメージは多くの女性に夢を与えたが、その分、彼女の結婚が世間に与えた衝撃も大きかった。そんな彼女が「荒井由実」として最後にリリースしたアルバム『14番目の月』は、その時代の音楽業界が経験した、数多くの変化を象徴する重要な作品となった――。※本稿は、ラッセ・レヘトネン『ユーミンと「14番目の月」:荒井由実と女性シンガー・ソングライターの時代』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。

ユーミンが結婚で引退って…否定しても止まらなかった噂、70年代の“日本の常識”が衝撃すぎた
ユーミンこと松任谷由実が、「荒井由実」名義で最後に発表したアルバム『14番目の月』(1976年)。そのリリース前に突如として広まった、ユーミン引退の噂。その背景には、高度経済成長期の日本における当時のジェンダー観があった。※本稿は、ラッセ・レヘトネン『ユーミンと「14番目の月」:荒井由実と女性シンガー・ソングライターの時代』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。

あたしの歌がウケたのは…ユーミンが「土くさい」音楽を変えて一時代を築いたワケ
自ら作詞作曲を手がけるシンガー・ソングライターとして、1970年代に「ニューミュージック」を象徴する存在となったユーミンこと松任谷由実。彼女がデビューした頃、日本は急速な都市化を経て、消費主義を美徳とする社会へと大きな変容を遂げていた。日本の新しい時代にユーミンの楽曲はどうマッチしたのか、その背景を見ていこう。※本稿は、ラッセ・レヘトネン『ユーミンと「14番目の月」:荒井由実と女性シンガー・ソングライターの時代』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。
