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浅井優汰
米国社会ではイラン攻撃を受け、ガソリン高などの負担増にあえぐ低中所得層とAIブームや株高を謳歌する富裕層との「二極化」が鮮明になる一方、対外介入より国内優先のはずの「米国第一主義」の矛盾が露呈し、中間選挙への逆風が強まっている。「ねじれ議会」となれば、トランプ大統領が対外政策で存在感を示そうとして再び世界を混乱させる懸念がある。

トランプ政権の最大の関心事は、無党派層を中心とした支持率低下だ。11月の中間選挙に向け求心力回復を狙い国内では「生活費負担の軽減」策を、対外政策では米国益最優先で軍事介入も辞さない姿勢だ。米国第一主義の先鋭化は国際社会の不安定要因として続き、日米首脳会談を終えた日本にとっても、なおトランプリスクは残る。

議会中間選挙の年となる2026年の米国経済はAIブームなどの株高とトランプ関税の価格転嫁が進むことによる打撃という「二極化」が一段と進む。関税の価格転嫁はトランプ支持層の低・中所得層への影響が大きい。党勢挽回に向けトランプ政権は「MAGA」促進を加速させるとみられ、日本に対しても対米投資や輸入拡大などの圧力や「ディール」を強めると予想される。

関税引き上げと減税、規制緩和を柱にしたトランプ経済政策だが、減税は景気を押し上げる力は限定的でコストの大半を米国の家計と企業が負う関税負担のマイナスを相殺する力はない。今後の米国経済の鍵を握るのはインフレ懸念のもとFRBが利下げに踏み出せるかだ。2025年9月以降、26年末にかけて計1%幅の利下げで景気後退は回避されるのがメインシナリオだ。
