「とにかく悲惨な本とか雑誌をお願いします」逮捕されたスカウトが「奇妙な差し入れ」を要求したワケ
若林 翔
スカウトという仕事自体は違法ではないのに、なぜ彼らは繰り返し逮捕されてしまうのか。新宿歌舞伎町では、性風俗店への人材紹介が「公衆道徳上有害な業務」とみなされることで、職業安定法違反として処罰の対象になっている。たとえ風営法を守って営業している店の求人でも、紹介しただけで違法とされるのだ。そこには、法律の矛盾と「職業選択の自由」をめぐる深い問題が横たわっている。現場を知る弁護士が、その背景をわかりやすく解き明かす。※本稿は、弁護士の若林 翔『歌舞伎町弁護士』(小学館)の一部を抜粋・編集したものです。