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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

顧客に対してはベストのチームで臨むべし
自前主義を捨てよ

上田惇生
【第210回】 2010年9月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「本格的に取り組めないものは、どこか他の企業の本業にしてやれないか」(エリザベス・H・イーダスハイム著『P・F・ドラッカー―理想企業を求めて』)

 元GE会長のジャック・ウェルチは、その昔、自分がCEOに任命されたらすぐにしようと思っていたことがあった。ドラッカーに会って教えを請うことだった。

 ドラッカーは、「GEはありとあらゆる種類の製品を扱っているが、すでに手がけていなければ、すぐに手をつけるつもりのものばかりか?」と聞いたという。「もちろんそのようなことはない」とのウェルチの答えから、世界で一位か二位になる気のない事業からは撤退するという「一位二位戦略」なるものが生まれた。

 ここまでが、巷間に伝えられている話である。ところが、ドラッカー評伝の執筆のためにウェルチを取材したエリザベス・H・イーダスハイム博士によると、ドラッカーの言葉はさらに奥の深いものだったことがわかる。「どこか他の企業の本業にしてやれないか」。

 それは、なんでも自分でやるという自前主義を捨て、顧客に対してはベストのチームで臨めということだった。すでに当時、ドラッカーは、GEにコスト削減を理由とするアウトソーシングをはるかに超えるものとして、コラボレーションを教えていたのだった。

 こうしてウェルチは、事業の絞り込みとコラボレーションによって、GEの発展を確実にした。

 「自らの強みに焦点を合わせ、強みでないことは他社に任せなさい」(『P・F・ドラッカー』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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