だから、期末になって「西に向かって頑張って走りました!」「どこまで走ったの?」「甲府です」「なんで甲府やねん!西っていったら大阪やろう!!」みたいな話になってしまい、本人としては一生懸命西に向かって走ったのに、会社からは認めてもらえない、賞与も残念な額に……という悲劇が起こってしまうわけです。

明確な「達成基準」はあるか?
賞与の額に納得がいかない原因

「達成基準」とは本来、社員が会社に褒めてもらうための、認めてもらうための具体的な目標であるべきです。売上、業績、あるいは「企画を3本提出して、その1本が役員に認められる」「給与計算の日数を5営業日から4営業日にする」といった、業種・職種・等級に応じた明確な「達成基準」をつくり、それを賞与額の目安にすべきです。そうすれば、評価する側と評価される側のギャップがなくなり、賞与の額についても各自が納得できるものになります。

 ですから、ボーナスが少なかった、不満だった、という場合には、まず「達成基準」が明確だったのか、遡って考えてみましょう。曖昧だった場合は、上司に確認する。「達成基準」となる明確な目標があるのなら、それを達成すべく努力する。

 しかし、上司に確認しても明確な目標を指示されないケースもあると思います。むしろ、そのほうが多いでしょう。そういう場合には、普遍的な評価基準である「コンピテンシー」について学び、それに準じた行動を取っていくのです。

 賞与の達成基準設定が難しければ、「投資価値」としての基本給を上げていく動きをすることで、賞与も含めた全体的な評価を上げていくという方法もあるでしょう。

 私は、「TSUTAYA」事業をはじめとするエンターテインメント事業、Tポイントを中心としたデータベース・マーケティング事業で広く知られるカルチュア・コンビエンス・クラブ(CCC)や、テレビ・映像・ウェブ・広告・出版などのクリエイティブ・エージェンシーのパイオニア、クリーク・アンド・リバー社で人事部長を務め、その後、2008年に人事コンサルタントとして起業しました。