「睡眠ログ」で自分だけの睡眠時間を導き出す
本書に従ってまず私がおこなったのは、自分のベストな睡眠スタイルを知るべく「睡眠ログ」をつけることだ。
「睡眠ログ」とは簡単な睡眠ダイアリーのようなもので、入眠時間(ベッドに入った時間ではなく、およその意識を失った時間)、起床時間、そこから導き出される実際の睡眠時間、さらに目覚め感と簡単な日中のパフォーマンスレベルを記録する。これによって、自分はどのぐらいの睡眠時間をとったとき翌日の調子がいいのか、見えてくるというわけだ。
参考までに、私の3日間の「睡眠ログ」を紹介する。
●1日目/入眠時間 2:00 起床時間 8:00 睡眠時間 6:00 目覚め感 △ 日中パフォーマンス ×
●2日目/入眠時間 3:30 起床時間 10:00 睡眠時間 6:30目覚め感 △ 日中パフォーマンス △
●3日目/入眠時間 3:00 起床時間 9:30 睡眠時間 6:30 目覚め感 △ 日中パフォーマンス △
私は睡眠が浅い体質のため、これまで9時間近く寝ないと自分はベストのパフォーマンスがとれない、と感じていた。そこで日々、ベッドに入っていられる時間を長く確保しようとする傾向があったのだが、入眠時間と起床時間を記録してみると、実際に眠っているのは6時間半程度なのだ。決して目覚め感が良いわけではないが、6時間半を過ぎると再び寝ようとしてももう寝られない。つまり私は、これまで長い睡眠時間が必要だと思い込んできたが、効率よく寝られれば6時間半の睡眠で十分である、という意外な事実を発見したのだ。これが本書の言うところの、私の「目標睡眠時間」である。
さらに本書は、この「目標睡眠時間」を算出したうえでの、実際に医師がおこなっている不眠治療法についても解説してくれている。それは簡単に、次のようなステップだ。