【フリーランス 上杉氏】先日ですが、米国の内部告発サイトのウィキリークスで、アフガニスタンに関する軍事作戦の機密情報が一部公開されました。それに 基づくと、かなりこれまでの米国の政府の報告と違う部分があると思われるのですが、この内容によって日本政府のアフガニスタンへのいわゆる政策、それから、テロ特措法も含んだ部分について変更の可能性はあるのかどうかをお聞かせください。

【大臣】まず、その中身を詳細に承知しているわけではございません。分析をしたわけではございません。そういう段階ですから明確なお答えは非常に しにくいのですが、そもそも漏れたものが、それは事実なのかどうかということについても確認されておりませんので、特にそういった状態でコメントするのは 適切でないと思います。

――外務省・外務大臣会見記録 PC版 携帯版 動画版(14分53秒付近) より

 今年、ウィキリークスに関して、日本の外務大臣に対して質問が投げかけられたのはこれ一回だけである。

 それは、政府・外務省の危機意識の欠如とともに、記者クラブメディアの鈍感さを示すものとなった。

 外務省がこうした危機管理に鈍いのはなにも今に始まったことではない。問題はメディア、いつものように記者クラブにある。

 最初、ウィキリークスから在イラク米軍の機密情報が流れたとき、日本のメディアだけが世界中のそれとはまったく違った反応を示した。米軍のイラクでの振る舞いに目を向けるのではなく、信じがたいことに、ウィキリークスの信憑性を疑い、その存在を貶め、無きものにしようとしたのだ。

〈暴露系サイト〉

 あたかもウィキリークスという単語が汚らわしいものであるかのように、日本のメディアは不自然な「普通名詞」を使って、ウィキリークスをそう呼んだ。それは各国政府がこのメディアを揶揄した際に使った文言と奇しくも一緒である。

 もちろん世界中のジャーナリズムで、そうしたスタンスを取ったところは、筆者が確認できた中ではひとつもない。