マンション価格が高騰した現在において、値下がりリスクが高いと考える向きもある。しかし、連載第27回「新築マンション『中古になったら2割下がる』は本当か?」で書いたように、マンション価格はデベロッパーの供給絞り込みで下がりにくくすることができるし、すでに持ち家を取得している側のローンの都合もあり、大幅な下落は考えにくい。むしろ、上記の図3で紹介した頭金2割の場合に見られるように、10年後には住宅ローンの元本残は6割を切ることも可能だ。10年間で40%も価格が下落することは考えにくく、この超低金利下において債務超過で売却できない状態に陥る可能性は低いのだ。

購入時期とエリアによって
雲泥の差が出る「値下がり幅

 元本の減り方を正確に理解できた後は、マンション価格の下がり方が問題であることに気づく。マンションは値上がりすることもあるので、新築からの価格変動を「中古騰落率」と呼んでいる。これは、連載第23回「バブル気味の不動産価格がなぜか弾けない『5つの理由』」で書いたように、年平均は2%が一般的である。しかし、マンションが含み益を出す「7つの法則」では、いつ、どこで、どんな物件を、いくらで買うか、がポイントとなっている。選ぶべき正解は、いつ(〔1〕安いときに)、どこで(〔2〕都心・〔3〕駅近)、どんな物件を(〔4〕大規模・〔5〕高層・〔6〕ファミリータイプ)、いくらで(〔7〕適性価格よりも安く)だった。

 マンション毎の値下がりリスクは、〔2〕~〔6〕の5つによって異なる。そこで、すべての販売中新築マンションに関してこの確率を計算したものが、スタイルアクトが運営している物件情報サイト「住まいサーフィン」で紹介している、儲かる確率ということになる。

 ここでは「〔1〕いつ×〔2〕どこで」のポイントに注目して、過去に買った人の答え合わせをしてみよう。これは残酷なまでに差がつく。自宅で検証したい場合には、「住まいサーフィン」で物件を指定してから自宅査定という中古価格を住戸別に見ると、ピンポイントでわかる。紙幅の関係もあるため、都道府県単位に絞って、2015年の中古売出事例を基に、「いつどこで購入した人が得をしたのか、損をしたのか」を見ていく。

 購入時期として最も良かったのは2013年で、アベノミクスの始まった年になる。3本の矢の1つである金融緩和がマンション価格を上昇させており、拙著『マンションを今すぐ買いなさい』が発刊された年になる。