【筆者コメント】

「老齢年金を受給しているけれども期間が短く低年金なので生活保護」「老齢基礎年金を受給しており、厚生年金ではないため生活保護」という人々は、年金保険料を支払ってきたから受給できている。「生活保護(年金収入あり)」ではなく、「年金生活者(低年金のため生活保護を併用)」と認識すべきだろう。法的にも制度上も、生活保護は「足りない分の補填」である(参照:生活保護法 第4条(補足性の原理))。

「自分自身」を削らざるを
得なくなった生活保護の暮らし

【Q2】生活保護基準が引き下げられて、ご自身の生活はどのように変わっていきましたか? 今後、さらに引き下げられたらどうなると思いますか?

【A2】私は文化を大切にしてきましたが、その部分を削ることになりました。本・音楽・映画を楽しむためのお金の余裕がなくなりました。また、大きな建物がほとんどない田舎に住んでいるので、ときどきは大きな街に出かけることを楽しみにしていましたが、交通費をひねり出す余裕もなくなりました。

 今、友人たち・知人たちとの交流は何とか行えていますが、これからさらに生活保護基準が引き下げられたら、その部分を削るしかなくなります。社会生活ができなくなるということです。

 私の住んでいる地域は、もともと3級地(筆者注:生活保護基準は、その地域の生活コストに合わせて、地域別に定められている。東京は1級地)です。それ自体が、「そもそも削られている」ようなものです。

 ちなみに今日、ベランダに置いてある温度計は、朝、起きたときに見たら4℃くらい、最高気温は9℃くらいの感じでした。9月下旬から、暖かいタイツも履いています。ストーブはまだ使っていません。

【筆者コメント】

 平田さんは、食費を極限まで節約しても、自分の中の「文化」を大事にしていた(政策ウォッチ編・第51回参照)。その平田さんが、文化にかかわる費用を犠牲にせざるを得なくなっていることに、私は大きな衝撃を受けた。