「飽きられると成長が行き詰まる」
Twitter発展と凋落の要因

 2013年11月にTwitterが上場を果たした際、多くの投資家がこの企業の成長性に期待し、積極的に株式を購入した。それは、同社が短文投稿サイトの機能やコンテンツを強化することで多くのユーザーを引き付け、オンラインの広告収入等が順調に伸びるだろうという期待だ。

 当時、Twitterに限らず、ヤフー、フェイスブック、グーグルなどの先進のIT企業は広告収入を重視した。検索にせよニュースポータルにせよ、多くのユーザーの関心を引き付ける機能を搭載し、それを強化してより多くのユーザーを確保することは成長の基礎だ。その上で、ビッグデータの解析などを通してユーザーの消費行動などを分析し、より効果的な広告宣伝機能をアピールするなど、更なる付加価値の創造と獲得が可能になる。

 こうしたビジネスモデルの弱点は、「ユーザーに飽きられると成長が行きま詰まる」という単純なロジックだ。次々に新しいライバルが現れ、秒進分歩でサービス内容は変化した。

 その中で、Twitterはユーザーに注目される新しいサービスを提供することに遅れた。その結果、ユーザーは同社のサービスに飽き、同社は凋落への道を辿ることになる。よく似た機能を持つアプリケーションが日々登場する中、ユーザーの好みは移ろいやすい。それでもTwitterは自社のコンテンツに競争力があると過信したのかもしれない。

 検索事業を中核とするビジネスモデルから脱皮できなかったヤフーも、同様に経営の低迷に陥っている。既存事業のリストラと部分的な事業強化では、消費者ニーズの変化と強力なライバル出現という市場環境の変化に対応することは難しい。

 特に、オンライン業界は群雄割拠の状況にある。競争に勝ち残るためには新しいサービス、機能の提供を通した需要の開発が欠かせない。時には、それまでの分野と異なる事業を買収してビジネスモデルに創造的破壊をもたらし、収益を多角化することも必要だ。

 在米のベテランの株式アナリストは、「Twitterの経営戦略がわからない」と指摘していた。彼によれば、同社は年配者から難しいといわれることが多い操作方法を改善し、動画や画像シェアなど短文投稿+アルファの機能強化を上場以前の段階で加速すべきだった。しかし、Twitterの対応は後手に回ってしまった。それが、身売りに繋がってしまった。

Twitterを追い越す新興勢力が登場し
買収する必要性が薄れている

 Twitterの株価は低下傾向を示し、同社に買い手が付きにくい状況を考えると、既存のオンラインやメディア関連企業の成長は難しくなっていることがわかる。

 Twitterのライバル企業が続々と登場し、より高い成長が期待できる企業が登場している。Twitterを買収する必要性が薄れているのだ。例えば、同社のライバルといわれてきたフェイスブックは、画像シェアのインスタグラム、メッセージアプリのワッツアップを買収して成長戦略を強化した。さらに、モバイル端末に仮想現実技術を搭載することで、次世代のSNSビジネスを見据えた戦略も進めている。