ライバルを視察して危機感を抱かせる
スタッフにより切実に危機感を持ってもらうための効果的な方法があります。
競合相手の「良いところ」を見せることです。
どんなチームにも、自分たちと競合している店舗や会社などがあるはずです。そんなライバルのところに、お客のふりをして偵察に行かせるのです。
実際にサービスを利用したり見積書をつくってもらったりしながら、店舗の内装デザインや雰囲気、接客対応、運営方法などをよく観察させます。
気をつけていただきたいのは、「良い点」だけに注目させるようにすることです。悪いところに目を向けていては、危機感を抱くことができないからです。
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と孫子の言葉にあります。
敵の実力を見極め、自分たちの現状を客観的に判断して戦えば、100回でも勝負に勝てるという意味です。
ライバルの視察はまさに、敵を知り、己を知るのに有効な手段といえます。
スタッフが視察を終えて帰ってきたら、リーダーは「どうだった?」と感想を聞き、ライバルの優れているところ、自分たちにないところを確認します。
そのうえで、どうすればライバルに負けないでいられるのか、自分たちとしてはどんなことができるのか、今後の対策を話し合います。
そこまでやることで初めて、「危機感の共有」ができるといえます。