実は『ビリギャル』も、家族がテーマの本なんです。

原田まりる(はらだ・まりる)作家・コラムニスト・哲学ナビゲーター 1985年 京都府生まれ。哲学の道の側で育ち高校生時、哲学書に出会い感銘を受ける。京都女子大学中退。著書に、「私の体を鞭打つ言葉」(サンマーク出版)がある

坪田 なるほど…そうなんですよね。タイプが合わないと、親子でもこんなに拗れるのかっていうケースをいくつも見てきたので、この本が少しでも互いを分かり合えるキッカケになればいいなと……。実は『ビリギャル』も、家族がテーマの本なんです。面白いのは、子どもに勉強させる方法を知りたいと思ってあの本を読んだり、映画を見に行ってくださった親御さんが、「自分自身を反省した」というケースがとても多くて。子どもの悪いところばかり見て怒ってばかりいた、私のほうが心を入れ替えるべきだと。なのに、そう言ったそばから、子どものことをディスり始めたりする。「何でうちの子は、夏休みの宿題をやらないのかしら。あんなもの、始めにぱっと終わらせるのが普通でしょう?」なんてね(笑)。

原田 うわあ……。

坪田 だから、こういう方たちのために、タイプの本を書こうってすごく思ったんです。

原田 親って、きっと子どもは自分と同じだと思って見ちゃうんですよね。「人によって全然違う価値観がある」という認識があれば、もっと円滑にコミュニケーションできるのに。…そういう意味では、この本は親子関係だけでなく、お友達との人間関係や職場の人間関係など、「人と上手に付き合えないな」と思っている人は、読んだらとてもすっきりするんじゃないかと思いました。

坪田 ありがとうございます。原田さんの本も、あらゆる方に読んでほしいと思える本ですよ。でも想定読者は若い人?