オープン間もない田舎の相談所に
目の覚めるような美女が!
遡ること12年前の、開業してまだ数ヵ月の頃の出来事です。
電話で予約を入れてくださり、時間どおりにお越しいただいた女性に私は目を奪われました。田舎には似つかわしくない本物のモデルさんのような方だったからです。
まだ駆け出しもいいところだった私は、逆に慎重になりました。
「もしかして、どこかの相談所からのスパイか!?」
「新手の保険の勧誘員か?」
「自分の容姿を武器に男性の財産を狙う美人詐欺師か!?」
“舐められてはいけない”と勝手にいきり立ちながらも、私は冷静を保ちつつ、内心ドキドキで会話を始めました。
「年齢はおいくつでいらっしゃいますか?」
「もうすぐ29歳です」
「ご職業は?」
「○○○ホテルのフロント業務をしています」
誰もが知っている大手のホテルです。ウソをついているとは思えません。行って確かめればわかる事ですから。
一通りの説明を済ませた後、私は誰もが聞きたいであろう質問をしました。
「あなたほど綺麗でスキルもある方が、なぜこちらにお越し頂いたのかわからないのが本音です。だって、世の男性からは引く手あまたでしょう? 人に頼らずとも、男性が寄って来るでしょうに」