「やたらと話しかけてくる美容師」の真の狙いとは?イラつく客が知らない本音【現役美容師が告白】写真はイメージです Photo:PIXTA

カット中に美容師に話しかけられて、「何か嫌だな」「静かに過ごしたい」「そっとしておいてほしい」と感じたことがある人は多いでしょう。その裏側で、美容師は何を考えているのでしょうか。現役美容師が“真の狙い”を本音で解説します。(現役美容師・ライター 操作イトウ)

客の「話しかけるなオーラ」を
実は美容師も感じている

 今回は、美容師がお客様に話しかける理由を解説します。

「なぜ美容師は言葉のキャッチボールをしたがるんだろう?」「中身がない会話がストレスになる」と不満を覚えるのはお客様側の“あるある”かもしれません。ですが、それには深い理由があります。

 美容師は、他の接客業よりもお客様と接する時間が長い仕事です。施術中は、どのお客様とも1~2時間を共にするので、常に「できるだけ心地よい距離間で接したい」と試み、「笑顔で帰って頂きたい」と考えています。

 また、よりよいヘアスタイルを作るために「お客様のライフスタイルに合わせた髪型をご提案したい」という思考も働いています。お客様の人となりや行動パターンを把握すればするほど、TPO(時、場所、場面)に応じてアレンジできる、より満足度の高い髪型をご提案できるからです。

 とはいえ、そこまで親しい関係性を築いていない中で、いきなり仕事やプライベートの話をするのは不躾だといえます。だからこそ美容師は、自然な雑談の中で情報を引き出そうと試みます。

 旅行先の美味しいお店。スポーツの試合結果。出身地や趣味の話。他愛もない話の裏側には、「もっと詳しい情報を知りたい」という狙いがあるのです。

 さらに、お客様が美容室で過ごした「居心地の良い時間」や「美容師から得た知識」が、サービスの付加価値になることもあります。

 カットしたヘアスタイルという「モノ」だけでなく、目に見えない心地よさという「コト」も提供したい。そして次回も来てほしい。そんな希望が、話しかけるという行動に表れています。

 ですが、中には「話しかけるな」というオーラを発しているお客様もいらっしゃいます。美容師はそのオーラを感じた上で、あえて話しかけている場合もあります。ここからは、そうしたときの美容師側の狙いをお伝えしていきます。