店のコンセプト、外装、内装、1つ1つの商品やサービス、そこで働くスタッフ。流れている音楽や香り、テイスティングできるカウンター、そして超大型ロースターにいたるまで、同社のミッションに基づいた様々なものが私たちの五感を刺激するのです。

 これこそミッション経営型店舗であると実感した瞬間でした。

「マスターバリスタ」のエプロン
大型焙煎機立つのが「マスターロースター」

 同店はスターバックスがどんな歴史、文化、考え方を持った会社なのか、を伝える店として位置づけられています。ですからこの店で働くバリスタは「マスターバリスタ」と呼ばれ、世界中から選抜されてこの店で働くことができているトップ中のトップのバリスタなのだそうです。焙煎をするロースターもマスターロースターと呼ばれ選抜されています。

 ですから非常に高いプライドを持って仕事をしているのです。

 また、ここで扱っている豆は「お客様にぜひ飲んで欲しい」と思う豆だけを、バイヤーが世界中のコーヒー豆農家を訪ね歩いて、厳選して買い付けています。

 今では100以上の小さな農家から買い付けているということでした。なかには、女性だけの農家が作った豆や、家族だけで経営してる農家など、小さな農家もたくさんいるそうです。

 このような顔の見える、しかも高品質な豆だけを扱うという考え方は、実は1971年の創業時から大切にしていることなのだと教えてもらいました。それを完全に表現した店だというわけです。

 だから店全体が経営のミッションを軸に一体化していて、空間そのものの価値が高まり、非常に居心地のいい空間となっています。だから、たくさんのリピーターがついているのです。

 私が訪れた際も、決して観光客ではなく、地元で常連になっているような人ばかりでした。

 やはり、本当の繁盛店は近隣客を圧倒的に惹きつける店であることも再確認できました。