できるだけ長く、人から感謝される仕事をし続けることが、健康長寿の秘訣というわけです。

 40代の皆さんには少し早い話でしょうか?そんなことはないと私は思います。健康長寿への助走は40代から始まっていると考えてください。

40代になったら会社の枠を超えた
社会人材を目指せ! 

 私はこの原稿の基本テーマを「社会人材」に置いています。私が塾長を務める「社会人材学舎」は、社会人材を1人でも多く輩出することをミッションとしています。社会人材とは、自らの能力を最大限活用して、社会に貢献する人材を指します。何もボランティア人生やNPOへの転職を勧めているわけではありません。今の仕事を通じて社会のためになる働き方をすることも、立派な社会人材への道です。

 このように書くと、何か「聖人君子になれ」「自らを犠牲にしてでも世の中に尽くせ」と言っているように聞こえるかもしれませんが、全く違います。社会人材になることは、実はあなた自身のためにもなる、ということなのです。社会のために長く働く。感謝される仕事を率先して行う。それが強いては自分の健康長寿につながる。これが私の言いたいことです。

 とはいうものの、若い時はある程度自分優先でいいと思います。「私利私欲」と言うと、言葉の印象はよくありませんが、がむしゃらに働き、自分を成長させるのも大切なことです。まずは稼いで経済的に自立し、その後、家族を養う。そんな社会人人生のスタートは誰にでも必要です。

 しかし、40代にもなり多少余裕が出てきたら、「他人」や「社会」をもう少し意識すべきでしょう。利己だけではなく、利他の精神を芽生えさせる。ところが、この利他を突き詰めれば、それは結局、健康長寿という利己につながっていくという話なのです。

 このコーナーでもかつて紹介したことがありますが、利他の精神を大切にして人材登用をしたのが松下幸之助氏でした。

 松下氏は役員候補が上がってくると、「運が強いか、弱いか」を必ず問いました。そして、「運が強い」と評判の人物だとわかると、迷わず役員に登用したそうです。

 別に神任せ運頼みではありません。ちゃんとした理由がありました。