日本人の平均的な「不健康な期間」
男性9.13年、女性12.68年
最近「健康寿命」という言葉を、よく耳にするようになりました。よく知られている「平均寿命」とは、どう違うのでしょうか。
平均寿命はその時の0歳の人が、その後どれくらい生きるのかを示しています。これに対して健康寿命は、2000年にWHO(世界保健機構)が提唱した概念です。厚生労働省の定義によれば、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを言います。要は、日常的に介護などのお世話にならず、自立した健康な生活ができる期間のことです。
ということで、当たり前のことながら、平均寿命と健康寿命には差があります。厚労省の調査によれば、我が国の場合、男性の平均寿命が79.55歳、健康寿命が70.42歳、女性が86.30歳と73.62歳となっています(2010年、図参照)。
平均寿命と健康寿命の差が、日常生活に制限のある「不健康な期間」で、男性は9.13年、女性は12.68年となっています。みなさんの実感と比べてどうでしょうか。案外、長いと思いませんか。この両者の差を縮めることは、国の目標にもなっています。