どうして残業は「犯罪」なのか?
あえてはっきり言います。残業は「犯罪」です。
では、どうして残業は「犯罪」なのでしょうか。
どうして残業をなくさなければいけないのでしょうか。
端的に言うと、
「今の時代においてはマイナスでしかないから」
です。
厚生労働省が発表した2016年6月分の有効求人倍率(季節調整値)は、「1.37倍」の高水準(東京都に限っては2.05倍)。雇用環境は「超売り手市場」に移行し、大きく変化しています。
これまでは、「人が辞めても、新しい人を採用すればいい」と考えることができたが、超売り手市場では、中小企業が新規採用をするのは難しくなる。
ということは、優秀な社員の定着率を上げるためにも、これから新しい人材を確保するためにも、今一度、人事の仕組みを見直さなければなりません。
また、新卒社員のトレンドも大きく変化しています。
いわゆる「ゆとり世代」以前は、「給料が高い会社がいい」と考える学生が多かった。
でも、「ゆとり世代」以降は、「給料はほどほどでいいから、プライベートの時間が多い会社がいい」と考える学生が増えています。
事実、『2016年マイナビ新入社員意識調査』では、「プライベート優先」が2011年の調査以降最高の56.5%。過去6年間で13%以上も増加しています。
残業や休日出勤が多い会社は、学生にとって人気がなく、残業や休日出勤が多ければ、新卒の離職率を高める原因になります。
世の中とお客様は、常に変化します。
そして、その変化のスピードは年々速くなっています。
私が2014年から残業問題に猛烈に力を注いだのは、過去の感覚を引きずったままでは、中小企業は生き残ることができないと気づいたからです。
変化への対応が企業の活路です。
時代に合わせて会社を変えなければ、学生からも従業員からもお客様からも、見放されてしまうのです。