「人貧乏」と呼ばれる人物の特徴

 そして、こうした人の中には、歩んだ後を見ると、まさに「死屍累々」と呼ぶべき人間関係を残す人がいる。喧嘩別れした人、決裂した人、決別した人……。そうした数々の人々の一方で、何年かの歳月を経て、ふたたび心が触れ合った人、理解し合えた人、和解できた人が、ほとんどいない。そうした「死屍累々」と呼ぶべき人間関係を残す人である。

 そして、これは、決して「若い人」だけではない。還暦を迎えたような人物でも、そうした人間関係を残す人もいる。

 世の中には、「人貧乏」という言葉がある。なぜか、その人の周りから、人が離れていく。傍から見ていると、良き人が離れていく。しかし、本人は、気がつかない。出世し、財産を築いても、「周りに集まる人」という財産が貧しくなっていく。そうした人物を、「人貧乏」と呼ぶ。

 その「人貧乏」にならないための大切な心構え。それが、別れに際して「関係を絶たぬこと」、そして、「和解の余地を残すこと」であろう。

 しかし、人間関係における、その「真の賢さ」は、やはり、他人との不和や不信、反目や反発、対立や衝突という痛苦な経験を通じて、身につけていくものに他ならない。

 されば、いま、仕事や人生において、誰かとの不和や不信、反目や反発、対立や衝突で悩まれ、苦しまれている読者がいるならば、申し上げたい。

 いま、あなたは、その「真の賢さ」を学ぶことのできる、大切な体験を与えられている。