高まるコミュニケーションの重要性
ビジネスのベースとなるコミュニケーション。そのコミュニケーションが大変重要な時代となりつつある。
アベノミクスにより、国を挙げてのダイバーシティが進行している。女性活躍、高年齢者の雇用促進、そして雇用形態の多様化。さまざまな価値観を持ったメンバーが同一の組織内に存在する時代だ。
一方、クローバル化を推し進めている企業では、外国籍の社員が、場合によっては、日本人よりも多いということもあり得る。グローバル展開をせずとも、外国籍の人材を採用せざるを得ない企業もある。国内におけるダイバーシティにより、メンバー(従業員)の多様化が進み、グローバル化の進展により、組織内の文化の多様化が進んでいる。
組織である限り、構成員のベクトルを統一し、共通の目的を目指さなければならない。さまざまな価値観を持つメンバーに共感してもらい、行動を起こしてもらうにはどうしたら良いのか。言葉も違えば文化も違うメンバーに経営理念を浸透させるにはどうしたら良いのか。経営の悩みは尽きない。
今ほど、コミュニケーションが難しい時代はなかっただろう。経済、社会環境の変化が激しく、また、M&Aにより、一瞬のうちに社風が異なる会社にならなければならない事態もあり得る。
こうした俊敏な動きの前提には、組織内のコミュニケーションが活発に、そして確実に行われる必要がある。
受け手により成立するという、コミュニケーションの本質
ますますその重要性が増しているコミュニケーション。かのドラッカーが、コミュニケーションについての4つの原則を記している。「コミュニケーションとは要求である、期待である、知覚である。そしてコミュニケーションとは情報ではない」。一体、どのようなことを示唆しているのだろうか。