値引き交渉はするだけムダ

 わが社は、サーバもパソコンも、タブレットもプリンタも、できる限り最新機種を使用しています。

「まだ使えるのに、買い換えるのはもったいない」と思われますが、会社経営において、その考えは間違いです。

 個人は、物を大切にするのが正しい。けれど会社は、物をすぐに買い換えるのが正しい。
 なぜならITツールは、新しい世代のほうが、処理スピードも省エネ性能も高いからです。

 最新機種のプリンタやコピー機を使えば、印刷時間が短縮されて、それだけ残業を減らすことができます。
 電気代やインク代、紙代も安くつく。そこでわが社で、2015年に、全営業所のコピー機をすべて最新レーザープリンタに切り替えました。

 また、最新機種のパソコンは処理能力が高く、それだけ作業効率がアップするため、パソコンも定期的に買い換えます。
 2016年、オフィスコンピュータを入れ替えて、パフォーマンスが実質2倍になった。

 多くの社長は、システムを導入するとき(OA機器を購入するとき)に、業者と値引き交渉をして、できるだけ安くしようとします。

 しかし私はスタート時、値引き交渉は一切しません。
交渉時間がもったいないからです。

 変化はわが社の都合を待ってはくれないのですから、私の優先は、コストよりもスピードです。
 システム開発は、担当社員に「システム会社に開発費を前払いしてもいいから、すぐに始めさせろ」と指示を出しました。

小山昇(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『1日36万円のかばん持ち』 『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』 『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』 『強い会社の教科書』 (以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】http://www.m-keiei.jp/