日本経済は未曾有の震災に見舞われ、大きな痛手を負いました。危機の克服、一刻も早い復活を願う「負けるな日本」特集シリーズの第2回が、本特集『日本経済はどうなる? ~株・為替・金利はこう動く』です。

 国難を前にして足を止めることなく、前を見据え歩み出すために、本特集は経済の最新予測を試みました。

 今後の日本経済には、悲観材料が目白押しです。不透明感が解消されることは当分、ないでしょう。しかし、だからこそ、予測が意味を持ちます。足元の変化を見つめなおし、現時点で出来うる限りの先読みを行なっています。

 第1章「日本経済の新局面」ではまず、喫緊の課題である被災地の復興に向けた、菅政権の動きを追い、内実に迫りました。菅首相は大震災から1ヵ月後の4月11日、「日本復興プラン」を大々的にぶち上げるべく、水面下で動いています。「その中身は?」

 第1章では続いて、5人のエコノミストの予測を基に、この先1~2年の動きを見通しました。目先の落ち込みは著しいものがありますが、年後半以降、押し上げ材料が出てくると見ます。「経済成長(GDP)、復興需要、生産、個人消費、物価の今後は?」

 第2章「市場はこう動く」ではまず、大震災後の株暴落劇、円急騰劇の舞台裏を追い、為替、株式など主要マーケットの需給要因や投資家の行動を分析し、これからの展開を予測します。「円ドルレート、株価、金利、原油価格、穀物価格はどうなる?」

 第3章「日本復興への道」では、識者による提言を掲載しました。「大震災を奇禍とし経済復興をはかるためのカギは?」

 土居丈朗・慶應義塾大学教授は、復興のための財源を赤字国債とは別の復興国債によって賄い、その後に復興目的税(所得税)によって完済すべしと提言します。
野口悠紀雄・早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問は、大震災をテコとした産業構造の変革を訴えます。逆に復旧型を選択すればインフレ、円安を引き起こすと警鐘を鳴らします。

 そして星岳雄・カリフォルニア大学サン・ディエゴ校教授は、日本経済の早期回復を見通し、生産性の上昇を押さえ込んできた制度を破壊することによって、経済を長期的に活性化し、明るい将来が展望できることを強調します。

 モハメド・A・エラリアン・PIMCO最高経営責任者は、復興プログラムにおいて、中長期的な経済ビジョンを示すべきと提言します。

 過度の悲観に陥ることなく、また慢心や問題先送りに堕することなく歩を進めるために、本特集をご一読ください。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 小栗正嗣)