「大手企業なら、基本的には安泰だと思う。いきなり倒産する可能性は低いし、短期間の業績で大きく給料が変わることもない。転職においても、同僚で別会社に移った人を見ると、やはり大企業は有利だと感じる。大手から大手へ移ることが多いので。ただ、それでも大企業から独立して自分の会社をつくったり、中小企業に移る人もいる。それはやはり、やりがいを取っているのではないか」(35歳男性/IT)

 一方、中小企業の人からはこんな意見がある。

「中小企業で怖いのは、創業した社長が辞めるとき。息子が継いでバタバタになることもあるし、後継者が決まらないこともある。また、ウチはまだ歴史が浅く、時代の変化で業績が落ちている。安定という意味ではどうしても少し落ちる」(39歳男性/サービス)

 安定については、やはり大企業に利があるといえるだろう。その代わり中小企業は、大きく成長する余地を残しているかもしれない。

 大企業と中小企業について、いくつかの視点で比較をしてみたが、これをもって「大企業と中小企業、どちらが良いか」を結論づけるのは難しい。当然ながら、その判断は人それぞれの価値観によって変わるからだ。

 大切なのは、働く人それぞれが、人生や仕事の中で何を一番重視し、何を求めるか。仕事のやりがいなのか、給料なのか。あるいは、ほどほどの安定なのか。個人の価値観によって、その人が思う「良い企業」は当然変わってくるだろう。

 だからこそ、まずは自分が重要視する要素を明確にして、大企業と中小企業のどちらが良いかを比べてみるのが大切なのではないだろうか。