GDPってなんだろう

6.GDP(国内総生産)
 国内で一定期間に生み出された付加価値の総額で、最終生産物の価値(価格)で合算する。GDPが連続して増えていれば好況(景気がいい状態)、連続して減少していれば不況(景気が悪い状態)と判断する。

 GDPは四半期に一度、1~3月、4~6月、7~9月、10~12月をそれぞれ集計し、集計期間の2ヵ月後に第1次速報値が公表される。2ヵ月も遅れるので、内閣府は毎月、景気動向指数を発表し、景気の現況、景気の将来を予測して公表する。一方、日銀も内閣府とは別に金融経済月報で景気の状況を公表する。そして最終的には、GDPの増減で景気が判断される。GDPは経済ニュースを理解するうえで、とくに重要なキーワードである。過去記事も参考に学んでおいてほしい。

7.インフレとデフレ
 インフレは、物価が継続して上昇すること。貨幣価値は下がる。100円で買えた商品の値段が1円上がれば101円出さないと買えないので、円の価値が下がったことになる。貨幣価値が下がると借金の価値も下がることになるので、借金しやすい状況となる。

 デフレは、物価が継続して下落すること。インフレとは反対に、貨幣価値は上がる。貨幣価値が上がると借金の価値も上がるため、自由に使えるお金が減る。たとえば住宅ローンの返済が重荷となる。

8.株
 株式会社は株を発行し、資金を得る。株を株式市場へ上場すると市場で取り引きされるので、多くの投資家からお金を集めることができる。これが資本となり、事業を行なって利潤を得る。株主には利潤から配当金を分配する。これが資本主義の根幹のひとつだ。株主は、企業の価値を分割して所有していることになる。株は市場で売買されれば、市場メカニズムによって価格が上下する。

日経平均株価は、東京証券取引所(東証)第一部に上場された企業から225社を選び、その株価を平均して算出される。また、東証株価指数(TOPIX)は東証第一部に上場している全銘柄の浮動株(市場で流通している株)を対象とし、時価総額の合計を、基準日(1968年1月4日)を100として指数化したものである。