日系企業を経て、外資系証券会社へ勤務後、お金のふやし方を学び、現在、1億円を超える年収がある著者:生形大氏が書いた『9割の日本人が知らないお金をふやす8つの習慣』。本連載では、本書の内容のダイジェストで構成したものを紹介する。
なぜ今、お金のふやし方について
知っておくべきなのか?
ある調査報告書では、こんな事実が明らかになっています。「世界の上位62人の資産額は、下位50%の合計と同額」。つまり世界で最も裕福な62人が、裕福でない下位半分(37億人くらい)の合計と同じくらいの額の資産を持っている……世界の経済格差が急速に広がっているのです。
世界の富裕層と貧困層ほどではないものの、この日本においても格差は広がりを見せています。
大多数の人々が、仕事に追われながらも経済的に不安を抱える日々を送っている一方で、サラリーマンを辞めて悠々自適のセミリタイア生活を送りながら、さらに資産をふやしていく人もいます。
同じくらいの年代の人であっても、上下にはっきりと二極化する時代がすでにやって来ているのです。
今でこそ私はサラリーマンを辞め、経済的・時間的自由を手に入れてやりたいことをやる生活を送っていますが、10年前は違いました。
外資系企業へ転職、
そこで学んだ知識とは
私は、社会人になって初めて就職した会社で、入社2年目にリストラに遭い、途方に暮れていたのです。しかしその後は転職を繰り返し、日系企業・外資系企業を数社渡り歩きながら、収入アップを図り、資産の構築に努めてきました。
いくつかの企業で働き、国内外のさまざまな人たちと接してきたなかで、はっきりとわかったことがあります。
「日系企業に勤めるサラリーマンよりも、外資系企業に勤めるサラリーマンの方が、お金の活かし方、使い方がわかっている」ということです。単に収入に差があるということではありません。
たとえば日系企業に勤めていた時のある先輩は、自宅マンションを買う時に、「生まれ育ったところに近いから」という理由で郊外の立地を選びました。一方で、外資系企業の先輩は、自宅であっても「資産」という視点で考えて、将来の資産価値を見据えた選択をしました。
両者の選択は、10数年後に大きく差が出ることになります。詳しくは本書1章に書いていますが、同じくらいの価格で買ったマンションなのに、売却しようとしたときに5000万円もの資産価値の違いが出ることになってしまったのです。
日系企業サラリーマンと外資系サラリーマンが大きく違うのは、「お金の使い方」だけではなく、「お金のふやし方」「お金の活かし方」についても言えます。