少しあげると、デジタルビジネスプロデューサー(内部ではベンチャーアーキテクトと呼び、そのほとんどが創業経験者やデジタルビジネス・サービスを1からつくったことのある人間です)、デザインシンカー(内部ではストラテジックデザイナーと呼び、カスタマー中心思想をもとにしたインサイトからアイディエーションを行う、デザインシンキングのスペシャリストです)、UIUXデザイナーやエンジニアなど、さまざまなスペシャリストたちが働いています。また、バックオフィスを担うオペレーションも、ディールが多く、職種も多様です。

 決まった事業内容を持たず、新たなビジネスモデルを構築・実現するためには、このような多種多様なタレントを保持しなければなりません。通常それはきわめて非効率的なので、相当な投資覚悟が必要です。それでも、実現できているのは、まだどうなるか分からない、それこそベンチャー同様の領域に、数百名の採用を始め、大きなリソースを突っ込み、多種多様な職種の人材をメンバーとして迎えるために、人事組織や報酬制度の再設計などを行った、母体のBCGのデジタル事業に対する期待と覚悟の表れだと言えるでしょう。

 ちなみに、BCGDVグローバルの同胞には、ジョージ・ルーカスの右腕として活躍し、映画『マトリックス』のコンピューターグラフィックスの統括責任者も務めた逸材や、米国では多くの人が利用しているShazamという音声認識サービスの共同創業者など、起業経験やそれなりに大きなサービスの立ち上げ経験のあるイントレプレナー(社内起業家)などは石を投げれば当たるほど、ゴロゴロしており、非常に刺激に満ちた環境です。

 ジャパンにおいても、素晴らしいタレントに集まってもらうことができ、本当に光栄に思っています。本連載では彼らにも語ってもらおうと思っているので、ご期待下さい。

大企業がベンチャーの機動力に
太刀打ちするために必要なことは?

 さて、BCGDVには、従来の企業とは大きく異なる、4つの特徴があります。これは、デジタル分野において多様な事業を有し、幅広いビジネスを展開していく上で、そうなることが必然であったからと言えます。

 第1の特徴は、スケールの大きさです。

 BCGDVジャパンのクライアントの大半は、大企業です。そして、3、4桁億のポテンシャルとリアリティが見えないと、大企業にとっては、大したメリットにはならないので、スケールは必然と大きなものになります。それゆえ、世間に与えることのできるインパクトの潜在力は、並大抵のものではないと言えるでしょう。