他球団なら先発ローテーション入り確実な投手が9人もいるのだから、ぜいたくだ。野手の方も打ってよし、守ってよしの好選手揃いで、このまま独走してしまいそうな雰囲気さえある。パ・リーグの他の5球団はソフトバンク戦にエースを当てるローテーションを組んで、とにかく独走を許さないことが先決。そうして混戦に持ち込むことが今季のリーグを面白くするための命題といえるだろう。

WBCの主力選手たちは
開幕3連戦をどう戦ったか

 ところで、その好調なソフトバンク打線で調子の波に乗れていないのが、WBCに出場した松田宣浩だ。開幕戦で1本ヒットを打った以外は凡退を繰り返し、11打数1安打で打率は1割にも満たない9分1厘。松田はWBC1次・2次ラウンドでは大事なところで好打を続けチームに勢いをつける働きをした。が、最後は失意も味わった。準決勝のアメリカ戦では決勝点を与えるミスをしてしまった。そのショックが尾を引いているのだろうか。

 本来の調子が出ていないのは松田だけではない。日本代表の4番を務めた筒香嘉智(DeNA)は10打数1安打で打率1割。その後を打った中田翔(日本ハム)は11打数1安打で松田と同じ9分1厘。日本代表の正捕手として評価を上げた小林誠司は8打数1安打で1割2分5厘、秋山翔吾は14打数2安打で1割4分3厘だ。

 日本代表メンバーとして国際試合を戦うのは相当な精神的重圧があるといわれる。また、本来ならシーズン開幕に向けて調子を上げていく時期なのに、1ヵ月ほど前倒しで体を仕上げ調子をピークに持って行き、慣れない外国人投手を打つバッティングをしなければならない。その例年とは異なるプロセスと「ひと仕事終わった感」が、バッティングに微妙な影響を与えているのかもしれない。

 もっとも、WBCに主力として出場しても開幕から好調な選手もいる。坂本勇人(巨人)は11打数4安打1本塁打で3割6分4厘、山田哲人は14打数4安打1本塁打で2割8分6厘、広島勢の鈴木誠也は15打数5安打1本塁打で3割3分3厘、菊池涼介は14打数4安打で2割8分6厘とまずまず打っている。

 まあ、3試合ぐらいはどんな好打者でも打てないことはあるわけで、WBCの影響を語ること自体ナンセンスなのだが、松田や筒香、中田らのファンのなかには心配している人もいるはずなので、過去のWBC3大会出場選手のWBC前後の2シーズンの成績の傾向をチェックしてみた。