「デザインする上で、いつも大切にしていることは遊び心です。固定概念にとらわれず、自由な発想を心がけています。TOOTのパンツを手にした人が、気に入ったものを身につけられる喜びと、高揚感を味わえるようなものづくりが信条。そのため、いつもパンツのことを考え、感覚をオープンにしています」と品川さん。個人的な一押しは、裾だけ長めのロングボクサータイプ。改良を重ねた結果、最近売れ行きが上向いているという。

 現在、同社では需要に生産が追いつかず、品薄状態が続いている。日向市の町おこしプロジェクトに参加したのも、地元での認知度を上げることで、工場で働く仲間を増やすためだ。昨年より縫製スタッフを増員し、2年後には生産量2倍を目指す。

ゲイから火が付いた、男性の局部を絶妙に包み込むパンツの秘密TOOT宮崎工場の2階では、ベテランから新人まで女性ばかりの職人集団が黙々と作業をしていた。縫製ラインでは、1枚の商品を仕上げるのに6~7人が携わるPhoto by H.H

 熟練職人の田原さんは、取材に応えて「もう、そろそろかも」と引退をにおわせていた。一方で「この仕事が大好き。元気なうちは続けたい」とも。若手職人を育てるためにも、TOOTのパンツのクオリティを支えてきた田原さんが活躍する日はまだ当分続きそうだ。

 次回は、TOOTの創業者から2年前に事業を引き継いだ枡野社長のユニークなプロモーション戦略と今後の経営ビジョンに迫ります。

(フリーライター 橋長初代)