初夏を前にしてむずむずうずく旅心。今回は景色をテーマにホテルを選んではどうだろう。トラベルジャーナリストが自ら泊まったうえでお薦めする、いま旬な5軒をご紹介。
デジタルチックとビジュアルが独り歩きをしている最近の「絶景」ブームに少し文句がある。雑誌やSNSで見るだけでなく自分の足で訪ね、目の前の世界を五感で体験してこその旅だと思うからだ。
今回ご紹介するのはそんなアナログな旅を通して出合ったホテル5選。ホテルから望む景色がまさに絶景のものもあれば、ホテルそのものがアートとしてみごとに昇華されたものも。さらに風景にとけこむインティメイトなリゾートなど個性的だ思うものを選んだ。手頃な料金の宿もあればハリウッド女優が長期滞在した最上質ラグジュアリーも入れてみた。
各ホテルのロケーションも世界遺産都市、温泉地など特徴があり、今後ブームの予感も秘めているスポットばかり。旅先としてもお薦めしたいデスティネーションとなっている。
そろそろ連休や夏のバカンスを考える時期。自分だけの絶景と出合う旅も一興。その参考にしていただきたい。
日本人建築家が仕かけた
アートなホテル
尾道の複合商業施設「ONOMICHI U2」などを手がけたことで知られる建築家・谷尻誠氏が参画したデザインホテル。場所はオーストラリアの首都キャンベラ。
ゆがんだような外観はまるで生き物のような存在感。複数のデザイナー&クリエイターがコラボをした館内は廃材を多用、古いスーツケースやラグなどレストアしたインテリアがオーガニックな風情。すみずみまでデザイン性が際立ち、見るために泊まりたいホテルといえる。
HOTEL DATA
Hotel Hotel
NewActon Nishi, 25 Edinburgh Avenue, Canberra ACT,Australia
TEL:+61 2 6287 6287
http://www.hotel-hotel.com.au/