言っても納得しない。
話すことで納得する。

 相手に納得してもらうためには、どのように話せばいいか。

 話をするということは決して「言う」ことだけではありません。

 話は、すでにその言葉自体が2WAY(双方向)です。

 半分は言うこと、残り半分は聞くことです。

 相手と自分とを比べてみて、あなたが3割ぐらい話しているかなと思う時、だいたい半々です。それぐらい人間は、自分が話していてももの足りない。

 話を聞いている時は長く感じます。

 だから、「この間、香港に行ってきまして」と言われた時に待ち切れずにバッと出てしまうのです。

 ここでうまい人は「え、何しに? 仕事ですか?」というふうに聞けます。

 そうしたら相手は話しやすいです。

 自分の話に関心を持ってくれたと相手は思います。

 相手が「香港に行ってきまして」と言った時に、「いや、それより最近は野球が面白いね」と言っていいのか。

 これは誰が聞いてもおかしいです。

 ところが会議では気がつかないのです。聞き手の前で、平気で話を変えていきます。

 「自分は今日はこの話をしに行こう」と決めつけているからです。

 サービスマンの最も大事なことは、相手の話を聞くことです。「わぁ、勉強になりました」と言って帰ってくるのが、一番愛されるサービスマンなのです。