秘書は上司の「私的」な依頼をどこまで受けるべきか(1)来客にお茶出しする、(2)ネクタイを買いに行く、(3)ペットに餌をあげに行くなど、秘書の仕事は千差万別。では、リーダーのみなさんは秘書に仕事をお願いする時、仕事の範疇をきちんと把握していますか?

ラジオ番組の最後に
ナビゲーターから言われたこととは…

 あるラジオ番組に出演した時のことです。

「なんだか秘書ってミステリアスな存在ですよね」

 ナビゲーターの方に、番組の最後にこう言われてびっくりしたことがあります。なぜなら、外資系企業で10年間、エグゼクティブの秘書を勤めてきた私自身が、自分の職業を「ミステリアス」だと思ったことがないからです。

 驚いてナビゲーターにその真意を尋ねると、「秘められた世界」や「ヴェールに包まれた世界」などと、ちょっと恥ずかしくなるような言葉とともに、こんなコメントが……。

「ボクたちの周りには秘書はいないし、一緒に仕事をすることもないから、どんな仕事をしているのかわからないんだよね」

 このように、「いったい秘書はどんな仕事をしているのか」とお思いの方が多いようです。また、実際にリーダーの方から、「秘書にどんな仕事を任せたらいいのかわからない」「秘書にどこまで仕事をしてもらったらいいのかわからない」と、相談をよく受けます。

 明日、4月26日(水)は、「Administrative Professionals Day(秘書の日)」。リーダーが、秘書をねぎらい、感謝を伝える日です。

 一流のリーダーは、秘書に仕事を依頼する時、「ビジネス」と「プライベート」の領域を、どのように使い分けているのでしょうか?

「秘書の日」を迎える前日、今回は「秘書の視点」から、お伝えしたいと思います。