今年の新人が入社して、はや2ヵ月――。
若者を好き勝手に評価する企業文化は健在?
人は人を評価するのが好きだ。
もう少し正確に言うと、無責任に評価をするのが好きだ。この評価の対象として、大人たちが特に好物とするのが「若者」だ。大人たちは、若者をあれやこれやと評価するのが大好きだ。
6月。新入社員が入って、2ヵ月が経過した。プロ野球の世界ではすでに、今年の新人に対する評価合戦が始まっている。
「斎藤投手はケガをして残念だ」
「いや、やっぱりプロ野球では通用しないのじゃないか」
「大物新人の当たり年だって評判だったけれど、活躍しているのがいないね」
など、1人ひとりが好き勝手言いたい放題だ。
これも野球ファンの楽しみの1つだから、それはそれでよいのだが。
皆さんの会社では、今年入ってきた新入社員に対して、どんな評価がささやかれていますか。
「やっぱり草食系だよね」
「なんか、覇気がないね」
「いや、案外タフなんじゃない」
プラス面、マイナス面色々なことがささやかれていると思う。しかし、どの時代においても、若者が嫌いな言葉が共通してある。それは「いまどきの」である。
「いまどきの若者たちはさあ」
ここから始まる言葉は、いつも若者たちを異星人とみなした、若者を否定する言葉である。それを言うことで、自らを「正しい世界側の人」と位置づけようとする年長者の薄っぺらさに、若者たちは辟易する。