ところが、2011年はトップクラスの成績は維持していたが、メジャー4大会は全米で6位タイに入ったものの不本意な成績に終わる。そして問題の2012年。開幕直後のクラフト・ナビスコは56位タイ、PGAは6位タイとやや持ち直したものの、全米は28位タイ、全英は26位タイに終わった。

 宮里が最大の目標としていたのは米女子ツアーのメジャー大会制覇。本人も世界ランク1位になった2010年頃は、その目標に手が届く実感があったようだ。モチベーションも高く、万全の準備をして臨んだはずだ。しかし、思った結果は出なかった。同様のモチベーションで練習もしっかり積んできたのに、2010年にはできたことができなくなっている自分に愕然としたのではないだろうか。

わずかな変調が成績を左右する
ゴルフという競技の難しさ

 この辺がゴルフの難しいところだ。とくに最高のプレーをしなければ勝負にならないプロは、ほんの少しのフィーリングやリズムの狂いが結果に表れてしまう。宮里もその変調の正体がわからず混乱したはずだ。そこに気が行くと、モチベーションだって維持できない。そしてますます迷路に入り込んでしまう。

 会見では「自分の武器だったものが、武器でなくなってしまった」と語り、「得意だったパターもイップスになってしまって」と吐露した。パワーではハンディがある宮里は正確なショットと巧みなショートゲームで、それを補っていた。そのひとつの武器がパッティングだったが、それさえも打つことすら怖い精神状態になってしまったようだ。

 米女子ツアーでの宮里の成長と苦悩の軌跡は各年の年間賞金獲得ランキングに表れている。