Facebookページ成功の3要素

 しかし、Facebookページを作りさえすれば受注するのかというと、そうではない。様々な要素が合わさってこその良い結果となるのだ。丸山さんの成功の要素を3つにまとめてみた。

1.商品に優位性がある
エイチ・エス・ケーは、「短納期に対応」を売りにしている。納期で困っている人の助けになりたいというサービス精神があるからだ。そのため、これまでの受注の状況を見ると、まずは納期に対応をしてくれるところを探している人から声がかかり、最初は少額で受注する。

 しかし、納期が短いからといって仕上がりに手は抜いていない。十分に満足したお客さんは二回目は大きな発注をする、というパターンだ。そういう意味でFacebookはお試し的に声をかけてもらうチャンスの場所だと言えるだろう。だが、当然ながら二回目の受注を受けるのにはクオリティが問われる。チャンスを活かすかどうかは仕事のクオリティにかかっているのは言うまでもない。

2.ソーシャルスキルがある
丸山さんの個人アカウントからは常に会話が聞こえてくる。ものを売るのではなく人を売る、とよく言われるが、丸山さんのオープンな人柄に、相手は安心感を持って声をかけてくるのだろう。交流をせずに商売だけをむき出しにすると逆効果になってしまう。

3.機能を使いこなす
チャット、メッセージ、グループ、Facebookページなど、Facebookの機能をフル活用しているのも丸山さんの特徴だ。モバイルでのチェックインも活用している。出勤時と退出時には毎日チェックインをして、「丸山さんはエイチ・エス・ケーにいます」と「友達の友達」まで流し、さりげなく会社のアピールをしている。

 製造業、田舎、少人数、初心者。条件が決していいとは言えないエイチ・エス・ケーがこれだけFacebookを活用しているのを見ると、○○だから ××だから、と言い訳をするのがナンセンスに思える。

「効果がないのではないか」などと疑わずに「とにかくやってみる」ことの重要性をこの事例から学ぶことができる。


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